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EVENT REPORT

2019.05.20 | 神田明神ホールにて300Xイベント

「予測不能なVUCA時代の変革者から学ぶ “イノベーションを生み出すリーダーシップ”」開催!

5月20日(月)、神田明神ホールにて開催された「予測不能なVUCA時代の変革者から学ぶ“イノベーションを生み出すリーダーシップ”」。X-TANKコンサルティング代表の伊藤嘉明を中心に、起業教育の分野でトップを走る米・バブソン大学で教鞭をとる山川恭弘氏、組織開発に携わった後に独立、アントレプレナーやイノベーションについて研究をされている山口周氏によるプレゼンテーションと、「イノベーションを起こすために必要なリーダーシップ」をテーマに、人材開発や組織改革事業を展開する「株式会社セルム」代表取締役・加島禎二氏を加えてのトークセッションが行われました。

「よそ者、若者、馬鹿者にしかできないことがある」

ー伊藤 嘉明ー

まずは本カンファレンスの主催者でもある伊藤嘉明によるプレゼンテーション「これからの時代の組織を変える変革者とは」。伊藤が繰り返し口にするのは「VUCA時代の到来」。VUCAとは「Volatility(変動性)」「Uncertainly(不確実性)」「Complexity(複雑性)」「Ambiguity(曖昧性)」の頭文字だ。変化に富み、予想もしなかった事件が起こる──“予測不能”な時代が到来し、その変化に対応できない人や企業は滅びる、と強調。

数々の企業の危機に立ち向かいV字回復を実現させて経験から、伊藤は、VUCA時代を生き抜くためにビジネスパーソンに必要なのは「3つの原則」について講演しました。

「Action Trumps everything─ 行動はすべてに勝る」

ー山川 恭弘ー

続いての登壇は、26年間にわたって全米随一の起業教育レベルを誇る米・バブソン大学でアントレプレナー教育に携わる山川恭弘氏。山川氏には、大学で行われている講義のエッセンスとなる部分について紹介頂きました。自らを「Dr. Failure(失敗博士)」と名乗る山川氏。

「やりたいことが決まったら、とにかく、今あるリソースで“やってみる”ことが重要。例えば多くの起業者は『失敗できないから』とあれこれ考えたり、時間をかけて慎重に行動しますが、バブソン大学では1年次で起業し、失敗を繰り返しながら学んでいきます。もちろん何も知らない状態からのスタートですから、失敗は当然起こります。ですがその失敗からは金銭的、時間的、社会的損失の許容レベルを経験的に学ぶことができます。反対に、行動を起こさず、失敗もしなければ、何も学ぶことができません。Action Trumps Everything! 行動こそがすべてに勝るのです」

「役に立たないモノが売れる時代─ なぜ日本でイノベーションが 起きないのか」

ー山口 周ー

続いて登壇したのは山口周氏。プレゼンテーションのタイトルは「ビジネスにおけるアートとサイエンスのリバランス」。なぜ今、日本ではイノベーションが起きないのか。

まず山口氏は、現代社会が抱える価値観の変化を指摘し、高度成長期に「価値がある」とされていたもの──正解、モノ、利便性、データ、説得、サイエンス──これらが過剰になって価値が減少し、その対極にあったもの─問題、意味、ロマン、ストーリー、共感、アート──の希少性が相対的に高まり、価値が上昇していると語りました。本来、イノベーションというのは何らかの問題を解決するための手段でしたが、目的になりつつあると課題を指摘しました。

最後に伊藤氏から「人の熱量は72時間しか持続しない。ぜひ、今日得られたモチベーションや気づきを、72時間以内に消化し、そして昇華してほしい。もしも消えてしまったら、今日ここに集まった300人の“X”と会ってほしい。そのときにまた気づきをもらえるはずです。みんな仲間ですから、磨き合っていきましょう」と挨拶があり、カンファレンスは幕を閉じた。

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